IT導入補助金を活用して経理のクラウド化・経理業務改善を実現するためには
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そもそもIT導入補助金とは?
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IT導入補助金の概要
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等を対象としたITツールの導入費用の一部を補助する制度です。
この制度の適用を受けるためには、決められた申請・手続きを行う必要があります。
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2022年のIT導入補助金
補助金には目的別に3つの枠が用意されています。
① 通常枠(A・B類型)
事業者の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助します。
ITツールの導入による業務効率化・経営力向上を目的としています。
② セキュリティ対策推進枠
事業者がサイバー攻撃などの被害により事業継続が困難となる事態の回避や、サイバー攻撃被害が供給制約・価格高騰を引き起こすリスク・生産性向上を阻害するリスクを低減する事を目的としています。
③ デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤>導入類型・複数社連携IT導入類型)
事業者が導入する会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトの経費の一部を補助することで、インボイス対応も見据えた企業間取引のデジタル化を推進することを目的としています。
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IT導入補助金の補助対象
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補助対象となる事業者
補助対象は次のすべての要件に該当する事業者です。
①中小企業・小規模事業者等であること
②交付申請時点において、日本国において登録されている個人・法人であり、日本国内で事業を行っていること
③交付申請の直近月において、申請者が営む事業場内最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上であること
④gBizIDプライムを取得していること
⑤独立行政法人情報処理推進機構が実施する「SECURITY ACTION」の「★一つ星」または「★★二つ星」いずれかの宣言を行うこと
⑥交付申請に必要な情報を入力し、必要書類を必ず提出すること
⑦交付申請の際、1申請事業者につき、1つの携帯電話番号を登録すること。また、登録された携帯電話番号に対し事務局からの連絡があった際には応じること
⑧労働生産性の伸び率の向上について1年後の伸び率が3%以上、3年後の伸び率が9%以上及びこれらと同等以上の数値目標を作成すること
⑨生産性向上に係る情報、事業場内最低賃金等を事務局に報告すること
⑩事務局に提出した情報は、事務局から国及び中小機構に報告するとともに、情報利用について同意すること
⑪事例の調査協力については、特段の事情がない限り協力をすること
⑫事務局より付与される申請マイページに係るログインID及びパスワードは、責任をもって適切に管理し、IT導入支援事業者を含む第三者に渡さないこと
⑬訴訟や法令遵守上において、補助事業の遂行に支障をきたすような問題を抱えていないこと
⑭中小機構が実施する補助事業において、「虚偽の申請」や「利害関係者への不当な利益配賦」といった不正な行為を行っていない。また、今後も不正な行為を行わないこと
⑮交付申請や実績報告時において補助事業の適正な遂行のため必要があると認めたときにおける事務局及び中小機構による立入調査等に対して協力を要請された場合は協力すること。協力しない場合は交付決定取消や補助金返還となることに同意すること。
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補助対象となる事業
① 通常枠(A・B類型)
生産性の向上に資するITツール を導入する事業を対象としています。
② セキュリティ対策推進枠
サイバー攻撃被害による潜在的な生産性低下の防止に資するITツールを導入する事業を対象としています。
③ デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤>導入類型・複数社連携IT導入類型)
補助事業者が会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフト、PC・タブレット等、レジ・券売機等を導入し、労働生産性を向上させるとともに、インボイス制度も見据えたデジタル化を進める事業を対象としています。
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補助対象となるITツール
あらかじめIT導入支援事業者が事務局に登録し、認定を受けたITツールに限ります。
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IT導入補助金を活用して経理のクラウド化を実現しましょう!
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IT導入補助金の申請方法
IT導入補助金の申請の流れは次のとおりです。
〈手順1〉IT導入支援金業者とITツールの選定
申請前までに事業者のニーズに適合したIT導入支援事業者とITツールの選択を行います。
補助金事業事務局が提供するIT導入支援事業者・ITツール検索などを利用し選定しましょう。
〈手順2〉「gBizIDプライム」のアカウント取得と「SECURITY ACTION」の宣言
gBizID(ℊビズID)とは、事業者が政サービスを受けるための共通認証システムで補助金申請及び交付決定に必要なものです。
また、独立行政法人情報処理推進機構が実施する「SECURITY ACTION」の宣言も必要になります。
〈手順3〉交付申請
選定したIT導入支援事業者と共に交付申請に必要な事業計画を策定し、「申請マイページ」にて交付申請を行います。申請後は事務局で審査が行われます。
〈手順4〉交付決定
「申請マイページ」を通じて交付決定の連絡を受けます。
〈手順5〉補助事業の実施
交付決定後に補助事業を行います。
なお、補助の対象は交付決定後の導入に係る経費です。
決定前の契約・導入により生じた経費は対象外となりますので注意が必要です。
(イ)IT導入補助金の申請に必要な書類
交付申請に必要な書類は、事業者の形態により異なります。
〈法人の場合〉
①履歴事項全部証明書
交付申請日から3ヶ月以内に発行されたもの
②法人税の納税証明書
▪直近のもの
▪税務署窓口にて発行されたもの
▪電子納税証明書は、交付請求時にPDF形式にて発行されたフォーマットのみ有効
〈個人事業主の場合〉
①運転免許証・運転履歴証明書・住民票のいずれか
▪運転免許証は有効期限内であるもの
▪運転免許証裏面に変更履歴がある場合は裏面も提出
▪住民票は交付申請日から3ヶ月以内に発行されたもの
②所得税の納税証明書
▪直近のもの
▪税務署窓口にて発行されたもの
▪電子納税証明書は、交付請求時にPDF形式にて発行されたフォーマットのみ有効
③所得税確定申告書B
▪税務署が受付した直近のもの
▪税務署の受付が明確なもの
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実際にIT導入補助金を活用したクラウドツールの導入シュミレーション
ex1.)マネーフォワードクラウドの会計ソフトのみを導入した場合
①マネーフォワードツール利用料(2年分) |
119,520円(税抜) |
②クラウド導入手数料 |
100,000円(税抜) |
③補助金額 |
164,640円 ※(①+②)×3/4 |
④申請代行手数料 |
11,000円(税込) |
⑤①と②の消費税 |
21,952円 |
⑥実質負担額(①+②-③+④+⑤) |
87,832円 |
と上記のようになります。本来なら20万円以上かかるはずの費用が半分以下の負担になりました。
ex2.)マネーフォワードクラウド全般(会計、給与、請求、経費)を導入した場合
①マネーフォワードツール利用料(2年分) |
119,520円(税抜) ※従業員5名以下での試算 |
②クラウド導入手数料 |
200,000円(税抜) |
③補助金額 |
239,640円 ※(①+②)×3/4 |
④申請代行手数料 |
11,000円(税込) |
⑤①と②の消費税 |
31,952円 |
⑥実質負担額(①+②-③+④+⑤) |
122,832円 |
と上記のようになります。こちらも本来かかる費用から見て半分以下の負担になりました。
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インボイス制度・電子帳簿保存法対応にはIT導入補助金の活用がお得!
2023年10月1日インボイス制度スタート!
2024年1月1日電子帳簿保存法の対応義務化!
この2つの制度に柔軟に対応するためにも経理システムのクラウド化しませんか。
導入費用は補助金の利用によりぐっと軽減されます。この機会に是非、経理システムのクラウド化をご検討ください!